心の栄養だった田辺聖子先生の小説
小説家 田辺聖子先生が91歳でお亡くなりになったそう!
田辺聖子作品が大好きだったわ~
心をあたたかくしてくれるたくさんの作品を世に残してくださってありがとうございます。まずはお礼から申し上げたい。
田辺先生の小説って、何気ない日常が舞台っていうのも好きなところ。
別に大事件が起こるわけでもない普通の日常がなんだか
切なく愛しく描かれてるのよね~
特に「言い寄る」「私的生活」「苺をつぶしながら」の三部作は好きだったわ。
ゆるやかな展開の中にも時々、何度も読み返したくなるような
はっとする文章が忍ばされてるのも田辺作品。
20歳代の頃に、本やで見つけるたびにむさぼるように読みあさったものだわ。
それから30代になってテレビで「ジョゼと虎と魚たち」をみて、この作品良かったわ~って友達にいったら
「じゃあ、田辺聖子好きなんだね」
って、言われて初めて原作が田辺聖子先生って知った!!
そんで慌てて小説を買って読んでみたら短編だったことにも驚いた。
あの短い小説を映画にするってすごいな~と。
そして小説はやっぱり映画に負けじ劣らず素晴らしくて感動した。
この中に収録されてる「恋の棺」って短編も大好き!!!
若い男のけなげな気持ちに応える姉さんのかっこよさ。
そしてその恋は、始まる前から終わらせるつもりの冷静さ。
ため息ものの展開だったわ。
この後書きかどうか忘れたけど山田詠美が田辺先生に寄せた文章も良かった。
彼氏の横で田辺聖子の小説を読んでいたら「また、同じの読んでるの?」と言われるけど、それが幸せなんだからしょうがない・・・的な、うろ覚えだけどそんな内容に大共感した記憶がある。
ああ!久しぶりに、あの田辺聖子ワールドに浸りたい。
心を満たしてくれる言葉の数々。
押し入れにある本を引っ張り出してこなくちゃ!!